勉強

小児科訪問診療に行ってきた

今回は小児科訪問診療の実習をしてきました。

※今回の記事も医療従事者という目線ではなく、これから医学を学ぶ学生として物事を書きます。医療知識が増えた時に、また改めて医療従事者という目線で書きます。

目次

  • 病院の紹介
  • 目標
  • 結果と反省
  • 実習を通じて大事だなと感じたもの
  • 感想
  • 先生からのコメント

病院の紹介

今回実習させていただいた病院は「あい診療所(http://あい診療所.yokohama)」です。

ここの診療科は内科、小児科、在宅管理外来、訪問診療などがありました。小児科がメインで、大人の患者さんが非常に少ないと感じました。また、今回は訪問診療実習だったので、病院の雰囲気はわかりませんが、先生はとても気さくな方なので学生の僕でも話しやすかったです。

[実習した科]

訪問診療

[実習スケジュール]

実習は午後からでしたが、4件の患者さんの訪問診療という形で御宅にお邪魔させていただきました。実習内容は見学、聴診という感じでした。

目標

今回の実習で私は、「しっかりと挨拶をする」、「不信感を持たれないようにする」、「往診の際はどのようなことができるのか学ぶ」「小児と高齢者の往診の違いを学ぶ」の4つを目標にしていきました。訪問診療は初めてなので緊張ばかりでしたが、ご家族の方が声を色々とかけてくれたので比較的、緊張は解きやすかったです。

結果と反省

1つずつ目標を達成できたかを見ていきます。

「しっかりと挨拶をする」ことについて。始めは緊張してして声がなかなか出なかったのですが、お宅を回るごとに緊張もほぐれ声も出るようになっていたのでこれは達成したと感じています。

「不信感を持たれないようにする」ことについて。これは今回の目標の中でとても難しいと感じました。いくら医大生とはいえ、所詮は学生。ご家族からはなんだこいつと思われてもおかしくはない立場でした。不信感を与えたとは感じていませんが、信頼は得られていないと強く感じました。そのため、これからは信頼を得られるように積極的に活動などに参加をし自信をつけていき、この人なら大丈夫かもという安心感を与えられたらなと思っています。

「往診ではどのようなことができるのか学ぶ」ことについて。実習に参加する前、訪問診療は完治の見込みが低い方に対して、最後のQOLを高める行為だと思っていました。このQOLを高めること自体は間違っていないのですが、治療する方法はあると感じました。聴診、点滴、処方などと行った診察室でできることは訪問診療でもある程度できていたと感じています。CT,MRIなどはできないですが、これは診療所でもできないところは多いので、往診でもしっかりと診察できるんだなと感じました。

「小児と高齢者の往診の違いを学ぶ」ことについて。私の祖父は最後、往診で対応してもらっていたのでこれについて興味がありました。小児と高齢者の往診で変わることは何かと一言で言えば、病気と戦うか戦わないかなのかなと思いました。祖父を含めた高齢者の方の場合は延命というよりは、生活の質をあげ、最後は苦痛なく逝かせてあげようというものでした。ですが、小児の往診の場合は治療できる場合は治療していたように見えたので、皆希望を持って、前に進むというような感じでした。

また、今回の目標とは別に地域医療が自分の言葉で表せるくらい腑に落ちました。

僕が感じた地域医療は、「患者さん、医療従事者が1つの家族になり、できることを精一杯やるというもの」でした。(家族にした理由は漫画などに出てくるお父さんは仕事やゴミ出し、お母さんは料理や掃除などというのに似ていたから)

いまの医療界では地域医療という言葉が流行っていると感じています。大学のパンフレットなどで見ることが多かったからです。ですが、実習を参加する前の僕には地域医療が実際に行われているのを見たこともなかったです。地域と協力するってなにか、どうやって協力するのか、など近くの病院に行った時、協力なんてしたこともされたこともなかったですが、今回の実習を通じて少しだけ理解ができたと感じています。

実習を通じて大事だなと感じたもの

今回の実習で得られたものは以下の4つ

  • 患者さんやご家族を不安にさせない気遣いの大切さ
  • 家族のサポートの大切さ
  • 観察力の大事さ
  • 仕事が好きという気持ちの大事さ

まずはじめに「不安にさせない気遣い」についてです。実習では障害や年齢が原因で自分の意思を他人に伝えることができない患者さんがほとんどでした。なので、先生は患者さんを不安にさせないように笑顔を絶やさずに接していると感じました。また、ご家族に治療方針などを説明した後、理解しているかどうかわからない患者さんに「今から~~するよ」といった声をかけていました。これはドキュメンタリーなどでも意識不明の方によく声をかけていたのを思い出し、声掛けの大切さを再認識するとともに、患者さんを不安にさせないようにするための配慮であり、大事だなと感じました。

次に「家族のサポートの大切さ」について。実習で回らせていただいた患者さんのご家族の皆様が病気に対する知識量が凄かったです。先生がある薬を使って見ようとおっしゃった時にはそれはこの症状に対しての治療なのかという質問をなさっていたので、とても家族の方は患者さんを大切にしていて、サポートありきの訪問診療だと感じました。

「観察力の高さについて」先ほども書きましたが、障害や年齢が原因で自分の意思を言葉で伝えられない患者さんばかりでした。その時、先生は患者さんを丁寧に観察し、少しでもいつもと違うことがあれば声にしていました。このことから、訪問診療は自分の意思を伝えられる患者さんに比べると観察力の高さが必要だと感じました。

最後に「仕事が好きという気持ち」について。先生は診察を全て公共交通機関を使っていたのですが、バスの中でも患者さんのご家族からのメールやラインなどで送られて来たメッセージを見ていて「動画がきたんだよ~可愛いでしょ」というのを見ると、本当にこのお仕事は自分が好きで、天職なのかなと感じました。また、この仕事が好きという理由から1人で診療や往診の他に課外活動などのスケジュールがこなせていることも納得しました。

感想

今回の実習でお世話になったあい診療所の先生・患者さんの皆様、1日という短い時間ではありましたが、本当にお世話になりました。

今回の実習は、前回の精神科を見学したときとは違い、とても医師に近い経験ができたと感じています。はじめは緊張ばかりで僕は何かできることがあるわけでもなく、先生はどのように接していくんだろうと見ているだけでした。先生は患者さんに積極的に話しかけたり、触診が多め、常に笑顔で接してしました。また、聴診した時は今でも印象的で、患者さんの小さな体から心臓の鼓動が聞こえました。聞いても何も異変などはわかりませんでしたが、しっかりとそこに存在し、生きているんだなと実感するとともに、自分が本当に医師に近づいていると感じられる貴重な体験でした。

また、自分が少し傲慢だと感じる場面がいくつかありました。というのも、患者さんの家族なら大変だろうなと思ったり、かわいそうと思う場面があったからです。ですが、先生はそういう素振りを一切見せず、患者さんに対して今出来ることはなんだろう?というような形で先生の患者さんを改善させたいという姿が観れました。

このため、私もこれからは出会う患者さんに「今必要なことは何か」という問いを常に持ち、できることを最大限に増やすため、今は勉学を励むとともに、学生生活でできるだけ対人スキルをあげ、患者さんやご家族の皆様に不安をできるだけ与えない医者になりたいとおもいます。

先生からのコメント

先生にこの記事を確認していただいたときにいただいたコメントが心に残ったので引用させて頂きます。

こども達にあってどうだったかな?あんまりこのようなこども達のこと知らなかったかな~っても思います。おんなじこどもなんだけれどね、なかなか社会ではまだまだ無理解というか知らないところが多いところだと思います^_^


私達が心がけることとして、
在宅は、住んでいるお家であって、病院ではないということです。そして、お家を病院にしてはいけないということ。ここを心がけています。


今の医療は、いろんな課題があって、お家を病院にしてしまうのではないかという危惧(なかなか入院できなかったり)もありますが、そこが一番だと思っています。


内服も治療とするならば訪問診療でも治療をするになるけれど、訪問診療は治療というよりも、生活をみている、支えているという感じです。在宅医療は児の状態が安定していることが大前提です。医療的ケアといっても道具というかメガネのようなもので、それがあることでより良い状態で生活ができるといった感じです。生活の場で生活をよりよいものに、そして成長していく~~そんな時間をともに過ごし、見守り、応援する。そんな医療が在宅医療、訪問診療かなと思っています。


よくないところを治す。それが医療であれば、在宅医療は医療ではなくなってしまうかもしれません。
児の状態がより良くなるように、すこし発熱が続いて水分がすこし足りなくて脱水気味で辛そうなら、点滴をしたりします。でも、これは大きな病院では、点滴の適応はないと、点滴にならないかもしれない。治療というよりは、状態をより良くするため、どうにかふつうに戻すというか、元気を取り戻してもらうために~~です。ワクチンなども病院だと受付で待ち、診察で待ち、会計で待ち~~それだけで疲れてしまうこども達、だからお家でワクチンや、定期的な処方ができると、児は元気に過ごせますよね~~。それが在宅です。家で痛い事をされてしまううと、家もこども達にとっては安心の場にならないかな?とか不安はありますが、そこは大丈夫のような気がしています。こども達笑顔だから。私の顔見て思い出すことはあるけど、大丈夫なようです(そこは救われています)


な感じ。


大人の在宅医療は、もっと点滴とか終末期の医療ではPCAポンプなどもあるようですが、私としては考え所です。


伝わるかわからないけれど、
病院と在宅で行われる医療
同じ医療でも、少し違えでしよ^_^
前提もゴールも違うんだなって感じています。ねじれの位置、このねじれの差が少しづつ少なくなっていったらきっともっともっといい医療ができるというか幅が広がると思うんです。期待中^_^

あい診療所 院長(片岡 愛先生)のコメントより引用

このコメントを読んだ時、学生の僕と医師の方でもこんなにも見え方が違うんだなと感じたので、社会、世間などの往診風景を見たことのない方は僕のような想像よりもひどいものまたは楽なものだと感じているではないかと思いました。そのため、僕は医療に興味がある人のみならず、興味がない方々に少しでもこの現状などがわかっていただきたいと思っているのでこれからも発信を頑張ります。

twitter:@tomiyamau5

最後までご覧いただきありがとうございました。


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北京の大学に在学している医療系大学生が日々効率を追求して生きているのでその内容や、思ったことなどを色々発信していきます。